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ARCHES® 紙へのこだわり

ヴォージュ地方の製紙の伝統

職人

アルシュは製紙がさかんな地方の中心地ヴォージュにあります。この地方には、製紙技術のトレーニングを行う学校があり、そのおかげで何世代にも渡って現代まで脈々と受け継がれる専門家集団の技術力が当社の強みとなっています。技術は、当社の工房の中でも経験によって習得され、受け継がれていきます。

アルシュ製紙工場は、高品質な紙に不可欠な純粋のミネラルウォーター(ヴィッテルなど)を使用。工場の真下から地下水を引いています。水の処理に化学物質を使うことはできませんので、不純物はフィルターで取り除くのみです。紙職人はこの水を「美しい水」と呼びます。

厳選された原料

ARCHES®の紙は、コットンなど100%天然繊維のみを使っています。
アルシュでは、紙の製造にコットンリンターを使用。リンターは、綿花を採取した後に残る貴重な副産物で、綿の種子の表面に残っている細いシルクのような繊維です(綿花から取れる長い繊維は生地を作るために使われます)。種子は油や家畜の餌として使われます。

コットンリンターの利点:

繊維がしっかり絡み合う(コットンの繊維は木材の繊維より長い)ため、構造的な強度を持つ紙ができます。

ARCHES®紙への効果:
・美しさ
・格別な手触り。他の紙より「官能的」
・しっかりした見た目
・格別な構造的強度と耐久性

 

門外不出の秘密!

ARCHES®の紙作りには、長さの異なる繊維を巧みに混ぜて漉きあげる技が欠かせません。

品質と耐久性

コットンリンターはARCHES®の永続性に寄与しています。コットンリンターは自然の状態では酸性で、木材繊維と異なり、リグニンは極微量しか含みません(リンターはほぼ純粋なセルロース)。そのため、時間が経っても紙が黄色くならないのです。

ISO9706の標準に則り、ARCHES®の美術用および印刷用の用紙は、炭酸カルシウムを添加することで非酸性となり、環境中での酸化を防いでいます。長期間に渡る保存性を確保するため、蛍光増白剤は含みません(自然の恒久的な白さです)。

1980年代からARCHES®の紙に使われているウォーターマークの無限(∞)のシンボルマークは、紙の優れた保存性を表しています。

 

円網抄紙機(シリンダーモールド)

円網抄紙機(シリンダーモールド)を使用する伝統的な製紙方法では、手漉き紙と同等の非常に高品質な紙を造ることができます。ARCHES®では、1895年以来、この方法で紙を製造しています。

円網抄紙機(シリンダーモールド)のしくみ

大きな円柱、つまり型は、ワイヤーと呼ばれるメッシュの網で覆われています。ウォーターマーク(透かし)を入れるためのレリーフが入ったワイヤーもあります。円網をストック(水で薄めた原料)の入っている槽に浸けます。円網が槽の中でゆっくり回転すると、ストックの水分だけが円網の内部に通り抜け、ワイヤーの表面に残った繊維は均一かつ一定に広がっていきます。シート状になった繊維は羊毛フェルトの上に運ばれ、うっすらと表面に肌目がつきます。

アルシュ製紙工場は、なぜ長網抄紙機(フォードリニア抄紙機)ではなく、円網抄紙機(シリンダーモールド)を使うのか

円網抄紙機による製紙方法だからこそ、安定性の高い(濡らしても形崩れが少ない)、透かしの入った、自然な(わずかにイレギュラーな)肌目で耳付きの紙をつくれるのです。

この製法にはいくつかの利点がありますが、最も重要なのは、平らな台状のワイヤーを使う機械よりも、繊維が均一に広がりやすい点です。安定性の高い、透かしの入った、自然な肌目で耳付きの高級紙を造るのに、これが最適な製造法です。

円網式の機械は回転が遅く、幅が狭いため、現代では高級紙の生産に限られてしまいます。

現在、ARCHES®はフランスで唯一の、円網抄紙機で美術用および印刷用の紙を生産している製紙工場です。

透かし(ウォーターマーク)

ARCHES®ブランドの紙には全て透かしが入っています(ただし、ブロック、パッド、ロールなどの製品を除く)。

そして紙の種類によって透かしの模様が異なります。

ウォーターマークは紙が本物であること、したがって高品質であることの証です。これは、ARCHES®の紙であるという証明と年代の特定の他に、偽造を食い止めるのにも役立ちます。

また、正確さ、細部、技巧に気を配ることを求められる専門家(ウォーターマーク用スクリーン製作)の仕事の印でもあります。
アルシュ製紙工場はウォーターマークを得意としています。
現在にいたるまで、ウォーターマーク用スクリーンの製作者は先祖代々伝わる技術を育み、受け継いできました。そのおかげで、特注品の紙のカスタマイズにも対応できます。

誰もが認める品質

製造工程の全般に渡って行われる数多くの検査により、ARCHES®のブランドを背負って立つ、有無を言わせぬ品質が担保されます。

検査の中には当社独自の検査方法もあります。

「仕上げ」という名の変身

切り離し

女性ならではの丁寧な手作業

製造工程の最後に、各シートを切り離し、手触りと目視で検査するのは、熟練した女工さんのチームが担当します。作業の知識と技術は、長年に渡る社内でのトレーニングのたまもの。

蜘蛛の巣を解くような作業です。各シートは、手で切ることによって四辺に耳ができます。同時に、ライトボックスの上で目視検査を行います。わずかでも欠陥があるシートは、リサイクルに回します。
この厳しい検査を経て、525年続くARCHES®のブランドイメージである完璧な品質を確実にお客様にお届けできるのです。

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空押し

「空押し」はARCHES® Aquarelle水彩紙だけの工程で、この紙の生まれを示す証拠となります。

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梱包

シートは手作業でクラフト紙に包みます。製品は世界中に出荷されますので、取扱いと梱包には細心の注意を払います。

ブロック作成

アルシュ水彩紙のブロックタイプは、すでに1950年代からヴォージュにある当社の工房で作られていました。現在も同じ場所で作られています。