アルシュ製紙工場は、高品質紙製造の分野で代々受け継いできたノウハウが認められ、無形文化財企業(EPV)に認定されました。
Arches®,
無形文化財企業
無形文化財企業(EPV)とは?
EPVは2006年5月に導入された、経済・財務大臣から授与されるフランスの公式なラベルです。このラベルは、優れた産業的または職人的ノウハウと高い製品品質を努力し維持した一流のメーカーに対し、5年間与えられます。
EPV企業は、フランスで付加価値の高い製造活動を継続しています。その多くは国際市場で活動しており、したがってフランスのアイコン的な卓越性とノウハウのイメージを輸出しています。「メイド・イン・フランス」品質の重要なアンバサダーとして、フランスの経済的および文化的アイデンティティに日々貢献しているのです。彼らは、伝統と革新、専門技術と創造性、努力と情熱を組み合わせ、わたしたちの文化的遺産を確実に持続させる方法を知っています。
ARCHES®―非凡な伝統
1492年にクリストファー・コロンブスがアメリカに出発した頃、フランスのヴォージュ地方にあるアルシュ製紙工場では既に、紙職人たちが手作業で紙を製造していました。製造プロセスは徐々に工業化されたものの、昔から伝わる技術の養護者として、熟練の紙職人たちは製紙工場の元来の精神に忠実であり続けました。
アルシュの製紙工場はいまだ衰えることなく、フランスで唯一、円網抄紙機(シリンダーモールド)を使用して美術用紙および印刷用紙を製造しています。
1895 年からARCHES®に使用されている伝統的手法は、天然原料のコットンと組み合わさり、最高級の手漉き紙にも劣ることのない、非常に高品質の紙を造り出せます。
円網漉きは、安定性の高い、透かし入りの、自然な肌理のある、耳付きの紙を作るのに最適な抄造方法です。
ARCHES®は、「芯まで」ゼラチンサイジング(にじみどめ加工)を施した水彩画用紙でも非常に有名です。
その特有の製造工程は、世界中で他に行っているところがなく、まねのできない品質を紙に与えています。製法の詳細は企業秘密として厳重に守られ、社内で口頭で伝えられています。
ARCHES®―卓越した紙
5世紀以上にわたり、著名な芸術家や作家が、作品を長く、最高に引き立てるためにARCHES®の紙を選んできました。ブランドは国際的に評価されています。
ARCHES®の評判は、製造工程を通してさまざまな制御を行うことで確保される、誰もが認める品質に負っています。透かしは、紙が本物で高品質であることの証明です。正確さ、細心の注意、手際のよさを必要とする専門家の仕事のしるしです。
製造サイクルの最後に、経験豊かな職員のチームがカットし、各シートの触覚検査と目視検査を行います。彼らのノウハウは、社内で訓練と経験を何年も積み重ねたうえで完成されます。
ARCHES®―顧客の要望にすぐに応える革新的な企業
ARCHES®の紙職人たちは、あらゆる種類の非常に特殊な要望に合わせた紙(配合、サイズ、重量、特殊な色など)を、カスタマイズした透かし入りで造ることができます。
1950年代に、ヴォージュ地方にある会社の製紙工場で、初めてARCHES® Aquarelleを造ったのは、そのような紙職人たちでした。彼らは今日もブランドに内在する革新的な精神を絶やすことなく、新しい「メイド・イン・フランス」製品を開発し、品揃えを拡張し続けています。
5世紀以上にわたり、ARCHES®は製品の卓越性を永続させ、伝統と現代性を見事に組み合わせてきました。